どうも、大昔と近未来には詳しいけど現在に疎いとよく言われる[Ta]です
前回、「そのうちルーツを求めて“杉玉発祥の地”にでも飛ぼうかと……」なんて書きましたが、先週末に早速プライベートで行ってきちゃいました。。。
奈良まで(爆)
ということで、今回は
「杉玉」が神事に関わる古来の風習が元となっている……というお話の続きをします。
最初の目的地は「杉玉」の習し発祥の地と言われ、“酒造の神”として全国の蔵元から篤い尊崇を受ける奈良県桜井市三輪の
「大神神社」へ。
↑奈良県桜井市三輪「大神神社」
「大神神社」は三諸の神奈備と称される三輪山の麓に鎮座します、『古事記』や『日本書紀』にも記述がみられる神代の創建より続く“日本最古の神社”の一つとしても有名です。
大物主大神(おおものぬしのおおかみ)を主祭神とし、
大己貴神(おおなむちのかみ)、
少彦名神(すくなひこなのかみ)を配祀しています。
元来、造り酒屋の軒先に吊るされていたのは『和漢三才図会』にある鼓状または現在の球状の杉玉や酒琳ではなく、杉玉の別称である
「酒葉」「杉葉(杉の葉)」が示すように、単に杉の枝(葉)そのものかあるいはそれらを束ねただけのものが吊るされていたと推測され、“酒の神”へその年の酒造りの祈願と悪疫からのご加護を願うものであったと伝えられています。
↑杉玉の由来と言われる大神神社の「しるしの杉」
この「杉の枝葉を吊るす」という習しの由縁となったのが、「大神神社」のご神徳を求めて御神木である
『しるしの杉』にあやかったものとされています。これは大神神社の三座が “酒造の神”として篤い信仰を集めていることに由来します。
そもそも、「大神神社」が今日のように“酒の神様”として崇敬されるきっかけとなったのは、記録上実在の可能性が認められる初めての天皇としても有名な人皇十代・崇神天皇の御宇、三輪山に鎮まる大物主大神に国家安泰を願い、その子孫である
大直禰子命(おおたたねこのみこと)に祭らせ、
高橋活日命(たかはしいくひのみこと)に御酒造りを命じ、それを献じたことが始まりと伝えられています。
↑各蔵元より奉献された飾り樽
日本では古来より<米が酒になる>という発酵現象が神の力によるものだと信じられていたため、酒は特別なものであり、故に酒を醸す者は「神に仕える者」だったのです。この時、
高橋活日命が醸した御酒があまりに素晴らしい出来栄えであった事から、三輪山の神々を“酒造の神”と崇めるようになり、今日の酒造家による尊崇に至っています。
毎年11月14日には酒類はもちろん酢や味噌、醤油も含めその年の醸造安全を祈願する『酒まつり』が賑々しく執り行われ、この祭祀のシンボルとして
「しるしの杉玉」が授与されます。
結構端折って書いたつもりなんですが……難しいですね
あまり長くなるのもアレなんで、続きは暇なときにまた書きます(笑)
(文/撮影:Ta)